<鱧味噌&鱧時雨煮&鱧茶漬>
<店舗名:梅いちえ>
<価格(税込み)鱧味噌&鱧時雨煮&鱧茶漬/それぞれ1050円>
季節はすっかり冬ですが、我が家は鱧祭りで御座います!
鱧といえば、7月に行われる祇園祭の別名を「鱧祭(はもまつり)」というぐらいに夏が旬。そんな鱧が冬にも美味しく頂けるというのだからありがたい。
で、今回購入したのは写真左から鱧味噌、鱧時雨煮、鱧茶漬。では早速頂く。
まずは鱧味噌。味噌汁にするのはもったいないので、こんにゃくを買ってきて田楽にしてみた。
ベースは赤味噌で、鱧の他に生姜、葱、椎茸、練り胡麻、松の実などが入っているようだ。
封を開けた際に漂う香りは確かに味噌なのだが、もう一歩深く、濃厚な香り。田楽にする前にそのまま一舐め。おお、味噌の中に確かに鱧の旨味が活きていて美味しい。もう一舐め。ああ、香りからも感じた深みのある風味。これはちょっと病みつきになるかも。
田楽――間違いない!
後日、正月残りの餅に鱧味噌を付けて大葉を巻いて食べてみた。我ながら、これは美味い!と自画自賛。
味噌といえば塩気が気になるが、塩辛さというものもなく、本当にそのまま舐めているだけでも本当に美味しい。そういえばお店の人は味噌だけでも酒の肴になるといっていたが、確かに仰るとおりと思えた。また、たまに顔をだす松の実の食感がたまらない。
続いて試したのは鱧時雨煮。鱧と一緒に椎茸が煮込まれている。まさに旨味時雨煮!
だが管理人はいきなり誤った。この時雨煮をおにぎりの具材としてみたのだが・・・いや、確かに美味しいのだが味が薄いのでおにぎりの具材としては合わないな、という結論。後は普通に単品で食べてみた。
香りは強いものではない。味も生姜風味の薄味で鱧の旨味がよく出ている。しかしなによりも感動したのは、その絶妙なる食感の素晴らしさだろうか。歯を突き立てた途端に、ほろほろと崩れていくその食感。とろけるのではなく、本当に崩れるといったような表現がぴったりな微妙な身のあり方。ほろほろ、ほろほろ。ああ、やっぱり鱧はいい~。
最後に鱧茶漬を試してみた。これは鱧と実山椒を醤油ペースで佃煮にしたもの。
これは基本的にお茶を掛けられることを前提にしているので味付けが濃くなっている。ということで――おにぎりの具材としても最高!また山椒の風味もよく、ご飯が進むこと間違いなし。食感も時雨煮と同じようにほろほろ、ほろほろたまらない。
では、お茶漬けにして食べてみた。うーん、山椒の香りが素晴らしい。お米をかきこんでみる。お茶の分量にも問題はあるのだろうが、若干味が薄くもう少しインパクトが欲しいだろうか。身を食べてみる。ん?お茶に浸ることで味が抜けるのは予想していたけど、なんか鱧独特の旨味までも抜けて薄い醤油の味だけが残っているような。確かにさっぱりといえばさっぱりとしているんだけど、そういう意味でお茶漬けとしては個人的に以前紹介した「ぶぶうなぎ」の方が、うなぎの脂が濃厚な風味を出していて食べがいがあったように思う。それと・・・お茶に浸ったことで身が柔らかくなってしまっている。あのほろほろ感に感激を受けた後としては少々物足りなさを覚えてしまった。
鱧茶漬という商品名だけれどもお茶を掛けるのはもったいないかも、という個人的結論。
それにしても、やっぱり鱧はいい。
まさに我が家だけ冬の祇園祭状態。
新年早々鱧を食べて厄病退散!!