ぐーどすえ金つば

<ぐーどすえ金つば>

<店舗名:西谷堂>
<価格:(10個入り)630円(税込)>

 

 金つばというものに、個人的には余りなじみがない。そして抱くイメージは四角の立方体状のもの。
 ただ、調べてみる意外と?発祥は京都なのだという。元々は江戸中期に考案され「銀つば」と呼ばれていたそうで、その後江戸に製法が伝わり、いつしか「金つば」と呼ばれるようになったのだという。その理由は「銀よりも金のようが景気が良い」からだそうだ。なお『つば』とは刀の『鍔』のことであり、その形状が似ていた為に名付けられたという。因みに個人的にイメージする四角の立方体状の金つばは、明治期の考案なのだそうだ。
 正式には『金鍔焼き』という。

 さて、そんな金つばを様々な具材でトッピングした商品が、今回紹介する『ぐーどすえ』だ。
 一つ一つの金つばはとても小振りで、一口サイズといったところだろうか。トッピングされた具材により個性があり、見ていても楽しい一品となっている。今回購入した種類は、写真上段左から、具材なし、栗、胡桃、抹茶、ピーカンナッツの五種類。
 封を開けてみる。全ての種類に白、もしくは黒のゴマが振り掛けられており、そのゴマの香りが香ばしい。
 まずはシンプルな金つばから、半分を齧ってみる。うん、とてもモチモチとした食感。どうやら生地に山芋を入れ、弾力を増しているようだ。中に詰められているのは粒あんで、個人的に粒あん派の人間には好ましい。
 風味はとてもシンプル、とでも言おうか、大きさもさることながら、とても食べやすい。あっというまに一個を食べ終えてしまった。
どうもこの日は勢いづいてしまったようで、次々に他の四つも平らげてしまった。
 胡桃とピーカンナッツは、やはり食感の変化が生まれて好ましかった。
 栗は栗、抹茶は抹茶の風味がしっかりと発揮されていた。
 うん、普通に美味しい。

 なお、購入した商品の箱には、製造元のおすすめとして「オーブントースターで3分ほどあぶる」ことを記載している。なんでも「澱粉質がよりアルファー化し、また餡の風味がたち、皮がさくさくと歯当たりがよくなります」とのこと。購入の際には、ぜひ試して頂きたい。

 金つばというと、なんとなくご年配の方が好むお菓子、というイメージがあるが、このぐーどすえは小振りで食べやすく、また数種の具材をトッピングしているので彩りもあり、そんな金つばの固定観念を払しょくするような魅力があるのではないだろうか。
 金つば発祥の地である京都で、見事に変化して見せた金つば、と言えるかもしれない。

(2013/05/07)

西谷堂ホームページ⇒http://www.nishitanido.co.jp/

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