焼きカカオ

<焼きカカオ>

<店舗名:亀屋良長>
<価格:650円(税別)>

 

 亀屋良長の『焼き~』シリーズ(勝手に命名)
 以前『焼きあづき』を紹介したが、ぶらぶらとネタを探して京都伊勢丹の売り場をうろついていたら、新たに『焼き大豆』と『焼きカカオ』が登場していた。『焼き大豆』には、正直美味いのだろう予測は立つのだが、それほど魅力を感じず『焼きカカオ』には物凄~く興味を惹かれてしまった。昨今、世界で争奪戦が繰り広げられているといわれるカカオ豆。カカオ豆を原材料にして作られるお菓子がチョコレートであることは有名。そのチョコレートを『焼き~』とした商品は良く見かけるが、カカオそのものを『焼き』とした商品は初めて見たので、これは食べてみたいと即買いで。
 で、その際に店員さんが「期間限定~」と言っていたのが気になったが、亀屋良長のホームページをチェックしてみたら通年商品に分類されていた。なので、多分通年商品なんだろうという認識。
 『焙煎後のカカオ豆の皮を、黒糖餡入りのぼうろ生地に混ぜ込み、焼成し、仕上げに徳島産の上質な和三盆糖をまぶしました』 ――商品説明書より
 との事。
 さて、では頂くとしよう。

 半円体の形は見るからに美味しそう。
 封を開ければ、小麦粉の香ばしい香り。
 周囲にまぶされた和三盆を舐めると優しい甘さ。と同時に、早速カカオの風味も漂う。
 前歯を突き立て二つに割った食感は、サクリっと。その後に咀嚼を繰り返せば、シャリシャリと。時たま出会う、カカオの皮はパリパリと。うーん、これはたまらない食感。
 ふわっと広がるカカオの風味。ビターな苦味は感じない。ココアパウダーの影響か、ふんわりと広がる風味。かといって、甘すぎない。実に調和のとれた風味。そして、余韻に残る、深い後味。
 第一印象通り、美味しい!ああ、バリバリ食べたい。

 この『焼きカカオ』は京都のショコラティエ「Dari K」とのコラボレート商品なのだとか。
 なるほど。そもそも、この『焼き~』シリーズは、捨ててしまう小豆の皮をぼうろ生地に練り込んだのが始まり。それで、チョコレートの原材料であるカカオ豆に目を付けたのだろう。カカオ豆の皮も、チョコレートに加工する際には捨てられる運命・・・
 しかしだ、カカオ豆の本体である実はチョコレートという名称に隠れ表に出る事ができないのに、捨てられる運命の皮がこうして『カカオ』という名称を冠してお菓子の主役になれるとは、なんとも皮肉だが、見方によれば日陰に光を当てたなんとも心意気のあるお菓子で。
 日陰モノのいぶし銀な輝き。ぜひとも、見て、味わってみてはいかがだろうか。

 同店別商品:焼きあづき
 同店別商品:cube-チョコレート小餅-

(2015/03/01)

亀屋良長ホームページ⇒http://kameya-yoshinaga.com/

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