お干菓子佇古礼糖

<お干菓子佇古礼糖>

<店舗名:加加阿365>
<価格:(1個)405円(税込)>

 

 マールブランシュといえば京都の北山に本店を構える、京都を代表する洋菓子屋さんで、個人的には十数年来、普段買いでもお世話になり、当サイトでも『茶の菓』を取り上げさせて貰っている。
 そんなマールブランシュのチョコレート専門店ができたというのを知ったのはつい最近。そして京都へ行く機会ができたので、早速行ってみた。
 店内には数々のチョコレート商品が。試食で頂いたほろほろ佇古礼糖 の白胡麻も美味しかったのだが、一番目を惹かれたのは今回紹介する「お干菓子佇古礼糖」の冬シリーズ。季節ごとに商品が変わるようなので、この商品はこの冬だけ。
 美味しそう、というよりも「面白い」と思わせてくれる視覚的魅力。

 雪だるま(写真左)
 説明書きには「ミルクチョコとフランボア」とある。
 白い表面には雪だるまの笑顔と、お腹には「京」の文字が描かれている。側面は乳白色に変わり、裏はミルクチョコの色がそのままでている。
 チョコレートの良い香り。
 一口齧ってみると、雪だるま中には鮮やかな朱のフランボア(木苺)のクリーム?(キャラメルを程好く溶かしたような舌触りの・・・)がたっぷりと入って、その量に思わず「おおっ」と驚いていまった。そしてフランボアの風味がしっかりとし、ほのかな酸味が香り良く広がる。
 ミルクチョコとの豪快なコラボレーション。美味。

 雪の結晶(写真右)
 説明書きには「柚子のビターチョコレート」とある。
 白と青とのグラデーションが単純に美しい。
 香りは雪だるまと比べると薄い。
 一口齧る。まず、柚子の強めの酸味が感じられる。ただし、嫌な酸味ではない。柚子の香り高い風味、癖になるような風味がしっかりと出ている。それからビターチョコレートの苦味が広がる。
 柚子の風味が飛び抜けそうで飛び抜けない。この柚子とビターチョコレートとの調和は、今までに味わったことのない不思議な調和。
 あくまでもチョコレート商品だが、甘さが主役ではない。美味。

 南天(写真中央)
 説明書きには「ホワイトチョコとピスタチオ」とある。
 一番見た目に印象的。緑の中にちゃんと赤い粒で南天の実が表現されている。
 これまた、雪だるまと比べると香りは弱い。
 一口齧る。これまた雪だるまと同じように、主題となる素材のピスタチオが細かく砕かれ練り上げられたような状態でギッシリと詰まっている。非常に強い風味を発している。濃縮されたピスタチオの風味。
 ホワイトチョコの風味がピスタチオの風味をまろやかにしようとしているのだが、それに負けないピスタチオの主張。
 これは調和をしているのだろうか?バランスは悪いように思う。それでも、ピスタチオの風味がとても好ましく、癖のある一品だがとても美味しい。

 商品の説明書きに「やさしく繊細な京の冬を五感でお楽しみください」とあるが、これが繊細か?どの一品も、凄く主張をしてくるのだが。。。
 もちろん、良い意味での意外性。驚き。面白さ。
 通常「干菓子」というと、落雁のようなものを思い浮かべるが「お干菓子佇古礼糖」のコンセプトにある「干菓子」とは「四季を表現する」という意味合いで使われているようだ。
 がっつりとした京の四季(冬)の表現。
 味あわせて頂きました。

 同店別商品:京ippon

(2015/03/08)

加加阿365(マールブランシュ)ホームページ⇒http://www.malebranche.co.jp/cacao365.php

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