<北野梅林>
<店舗名:船屋秋月>
<価格(税込):864円>
北野天満宮で毎年12月13日の事始めから12月25日の終い天神までの間に授与される「大福梅」というものがある。これは、北野天満宮の梅林で採取された実を塩漬けにした上で日干ししたもので、元旦の朝、祝膳の初茶として飲み招福息災を祈る縁起物として知られている。
今回紹介する『北野梅林』は、その「大福梅」に因み創作されたお菓子とのこと。なので、ほんのり甘酸っぱいのだとか。
ほほう、お菓子なのに甘酸っぱい。面白そうだ。と、売り文句に惹かれ購入してみた。
見た目は鮮やかな梅色、とでもいおうか。モデルの「大福梅」はカラカラに日干しをしているので、色味的にはもっと土気色をしているのだが・・・そこまで忠実に再現しては見た目が悪いか。。。
この色合いも目を惹かれた一因。
周囲には砂糖が塗され、これはいうなれば梅干しが纏った塩か。本物ならば、すごく酸っぱそう。。。
香りは・・・なぜだろう、スイカの香りがする。原材料を見るが、当然スイカなど使われていない。鼻が馬鹿なだけか。それとも、梅と水飴か砂糖の混ざり合った香りなのだろうか。。。
とりあえず、一口頂く。
食感はとても柔らかい。齧ればねっとりと切れていく。
風味は。ああ、絶妙!砂糖や水飴の甘さ。梅の酸っぱさ。含まれる食塩のしょっぱさ。
バランス的には甘じょっぱさの中に、梅の酸っぱさが見え隠れ、といったような感じか。
おお、なんか思ったよりも美味しい。お菓子なのに甘酸っぱい、という物珍しさで選んだのだが、なるほど、ありですな。
改めて言おう。このバランス良い!
「大福梅」に因み創られた『北野梅林』。
梅香る菓子は、長寿幸福の利までをも宿すか?
それはわからないが、とりあえずバランスの良い味わいを楽しむのも、一つの「福」だろう。