<茶なり/洛心わらびもち・プレーン>
<店舗名:洛心館>
<価格(税別):茶なり130円/洛心わらびもち500円>
青葉の季節。
道行くと、店頭の看板に濃緑を見付け、更にその中の白色に心動かされた。
さて、どんなお菓子だろう?
店頭に踏み入らせたお菓子は『茶なり』。名もまた面白味がある。
ついでといってはなんだが『洛心わらびもち』なるものも購入。味は他に抹茶、苺とある中でプレーンを選択。
まずは『茶なり』(写真左)から。
見た目は抹茶色のクッキーの様。形状は一見すると亀田製菓のハッピーターンを思い出す。
サイトの説明書きによれば「洋菓子のラングドシャを和菓子で表現しました」とのこと。和菓子の分類としてはお饅頭となるらしい。
封を開けて漂う香りは、抹茶と、小麦にバターといったところか。
表面は少し固めに焼かれ、表面下の抹茶部分はポロポロと崩れる。
中はしっとりとしていて、色からすると白餡かと思いきや黄味餡を使用しているようで、更に原材料を見れば牛乳を混ぜ込んでいるようだ。なるほど、面白い組み合わせだ。
単純にいえば抹茶ミルクの様だが、単純なミルク風味ではなく、黄味餡の要素も漂っているのが面白い。
うん、おいしい。
次に『洛心わらびもち・プレーン』
わらび餅の上にクリームを乗せている形態は一乗寺中谷の『ざるわらび』を思い出す。
ただ、ざるわらびよりも上部のクリームに艶がある。ゼリー状に固められているようで、若干安っぽく見えてしまうのは仕方ないところか。
香りはチーズの香り。原材料を見るとプロセスチーズを使用しているよう。
食感はプルプルとし楽しい。わらび餅の原材料を見ると、本ワラビ粉ではなく、わらび粉・麦芽糖・でんぷん・寒天をミックスしたものを使用している模様。
わらび餅といえば、本わらび粉を使用したものを売りにしたお店も多いが、それと比べてしまうと印象として余り良くはないが、しっかりと香るクリームチーズとの相性は良いので、これはこれで美味しい。
洛心館を運営している会社の名を『有)製菓研究社』というそうだ。
なるほど、研究した成果を洛心館の商品として提供しているのだな。
サイトに掲載してある店舗のこだわりの中で「とらわれないスタイルでひろがる可能性」とあることからも、創作意欲豊富であるようなので、今後の研究セイカに期待、といったところか。
たゆまぬ創作意欲こそが、伝統継承の一つの道筋でもある。