おめん

<おめん>

<店舗名:おめん>
<価格:1050円>

 

 初めてそれをお膳の上に置かれた時、で、どう頂けばいいのかな?と食べ方に困る。いや、なに、全然難しいことではないのだが、とりあえず見栄を張って作法(?)を気にしてみる。なになに?まず、ゴマを入れる?なるほど。杓子で出汁のお碗に一杯、二杯・・・五杯ぐらいいれちゃったりして。ゴマで出汁が隠れたぞ♪
 で、次にお好みで薬味を入れる。なるほど。きんぴらに、ネギ、大根、白菜、ミョウガ、ほうれん草、菜の花。お好みと言われても加減がわからないので……全部入れてしまえ。結果。出汁の碗にこんもりと薬味とゴマの盛り合わせができた。
 ここに麺をつけて食べるとの事。なるほど。割り箸で麺を軽くひと挟み。出汁の碗に投入。麺が浸ったところで、薬味をガサリ!と掴んで口に放り込んだ。……うん、美味い。これまでうどんをこんな風に食べたことなかったが、薬味の歯ごたえが良い(主にきんぴらと思われる)。うどんも程よくこしがあり、薬味とゴマと出汁を絡ませて、勇んで我が口内へと入ってきてくれた。

 と、初めて食したのが、もう何年前の事だったか。それ以来、管理人はおめんのファンである。入れるゴマの量は五杯と決めている。薬味は最初に全部入れると決めている(写真の薬味は二人前)。なにがいいかといえば、やはりあっさり、さっぱりと頂けるのが嬉しい。故に、返って物足りなさを感じることがないとはいえないが、それは他のメニューでカバーする。そう決めている。冬は暖かく、夏は冷たく頂けるので、尚更ありがたい。
 薬味の種類は季節毎に変わるので、季節毎の楽しみが味わえる。

 おめん自体は、これといって叫ぶほどに「美味い!」というインパクトを持っている訳ではない。けれど食べてほっとする様な味わいがある。それは変にこねくり回していない、ゴマや野菜、出汁に麺、それぞれの良さをストレートに味わえるからなのではないだろうか。ただし、管理人が家でおめんを真似してみたが、上手くいかなかった。やはり、そこには単純ではない料理人の技というものが当然のように含まれているのだろう。そこらへんのスーパーで買ってきた野菜を出汁にぶっこんで、うどんを掻き込めばいいという訳ではない・・・。

 群馬に生まれ、京都に育ったおめん。『飾った中にも素朴さを残す料理』とでもいおうか。

 個人的には、特に食欲の落ちる夏場がお薦め。つるっといけるのに、栄養は満点だ。

(2008/05/26)

おめんホームページ⇒http://www.omen.co.jp/

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