黒ごまキューブ

<黒ごまキューブ>

<店舗名:ごま福堂>
<価格(税込):650円>

 

 ごまは好きだ。
 ごまは日々の生活に欠かせない。
 ごま塩、すりごま、ごま油。ついでにサプリまで。
 風味良し、香り良し、栄養良しの万能素材。歯の間に挟まって取るのに苦労するのはご愛嬌。
 そんなんだから、ごま専門店なんて聞くと興味が止まらない。
 それでもって、ごまが謎のキューブになっていたら、そりゃあ、もう、とんでもなく惹かれてしまう。
 こんなの見せられたら、気になって仕方ないじゃないか!

 大きさは角砂糖ぐらい。そして黒い。黒ごまを使用しているから当然と言えば当然なのだが、本当に真っ黒。余りの黒さに竹炭でも混ぜてるんじゃないかと思ったが、原材料を見ると:黒ごま、オリゴ糖、澱粉、はちみつ(無添加)のみ。黒ごまってここまで黒かったんだ、と以外な所で驚き。ただ、驚きは驚きとして、食べ物として食欲をそそるビジュアルかといえば、決して優れているとは言えない。そもそも、食べ物とは思えない。
 ここは、ひたすら興味先行で。
 蓋を開ける。おお、ごまだ!ごま以外の何ものでもない。なるほど、間違いなくこのキューブはごまでできているようだ。
 ごまの香りに煽られるように、一個を口に放り込んでみる。
 歯を入れた時は抵抗も少なくサッと割れ、けれど噛み締めるともっさりと。咀嚼する内に唾液を吸収してねっとりと。上顎と舌で練るように舐めていると、溶けてやがて消えていく食感。本当に細かく挽いたごまを最小限の繋ぎ(はちみつ、でんぷん)で固めて形を整えただけのようだ。
 そして、口内に広がるのは間違いのないごまの風味。その中に、はちみつで付けられた、ほんのりとした甘味が好ましい。このほんのりとした甘味こそが、単純なごま商品ではない、お菓子としての『黒ごまキューブ』という一品を成立させている。
美味しいと共に、ごまを食ったという満足感が半端ない一品だ。

 ごま福堂は寺子屋本舗のごま専門店として全国に展開しているそうだが、錦市場店は最近できたのかな?と思ったが、2012年の11月にOPENとのこと。マジか。OPEN以降、何度も錦市場は通っているが・・・気付かなかった。あれ?なぜ気付かなかったのだろう、と記憶を辿るが・・・まったくその存在に気付いていなかった。
 とにかく、今回はちゃんと気付き、出会った『黒ごまキューブ』。
 魅力はその見た目にもあるが、なんといってもごまを満喫できるところだろう。
 なので、そもそもごまが苦手という方にとってみたら罰ゲームレベル。
 一方、ごま好きにとってみたら、また食べたいと、ちょっとした中毒性をもよおすかもしれない。
 これぞ、誤魔化しのない、ごま菓子!
 次行ったら、また買ってしまいそうだ。。。

(2016/10/19)

ごま福堂(寺子屋本舗)ホームページ⇒http://www.terakoyahonpo.jp/

京都にての一品トップへ トップページへ