京野菜シュー

<京野菜シュー>

<店舗:クレームデラクレーム>
<価格(税込):各189円>

 

 京都の野菜といえば、今や「京野菜」という名で有名だ。賀茂なす、九条ねぎ、壬生菜、などなどの名を聞いたことはないだろうか。
 そもそも現在、京野菜と呼ばれる野菜は一般的に「京の伝統野菜」と「ブランド京野菜」などの事を指しており、その定義を京都・観光文化検定試験公式ガイドブックから以下に引用してみる。

 京の伝統野菜:
 京都府が1987年に定めた「京の伝統野菜」は①明治以前の導入の歴史を有し②京都府内で生産されているもの③たけのこを含み④ キノコ類、シダ類を除いたもの⑤栽培または保存されているもの、および絶滅した品目を含む――伝統野菜に準じるものと絶滅したものを含めて、現在41種類が認定されている。
 聖護院だいこん・すぐき菜・壬生菜・賀茂なす・鹿ケ谷かぼちゃ・伏見とうがらし・堀川ごぼう・九条ねぎ・万願寺とうがらし、などなど。

 ブランド京野菜:
 ――京都府内の農林水産物の中から特に品質が優れたものを、府の外郭団体である社団法人京のふるさと産品価格流通安定協会が認証したもの―― 花菜・京都大納言小豆・金時にんじん・新丹波黒大豆・紫ずきん、などなど(京の伝統野菜と重複する品種を含む:管理人注)。

 とのことだ。

 さて今回は、そんな京野菜をシュークリームにしてしまった一品を紹介。数年前に一度たべたことがあったのだが、今回改めて買ってみた。
 種類には季節によって変動があり、12月に訪れた今回は写真の左から、京の白味噌・京にんじん・聖護院かぶら・堀川ごぼう・やまのいも、の五種類が販売されていなのでそれを購入した。
 早速頂いてみる。

 まず京の白味噌。・・・うん、白味噌だね。元々白味噌は甘味のある味噌なので、極端におかしなかんじはしない。味噌!という強いインパクトも抑えられていて、やや癖はあるが、お菓子として成立しているように思う。また中にはなぜか生麩が入っていて(味噌汁感覚?)、食感に不思議なアクセントを付けてくれているのが面白い。
 次に京にんじん。う~ん、にんじんという強い主張は特に感じないですな。そもそもにんじん自体の味も薄いし、また馬鹿舌のせいかも知れないが、にんじんといわれないと余りわからないかもしれない。ただ、癖のないぶん、シュークリームとしてすんなり頂ける。普通に美味しい。
 聖護院かぶら。かっ、かぶだぁ~!かぶのあおっぽさが充分に出ている。その分癖があるので、シュークリームとしては評価が分かれそうな気がする。管理人は面白いとは思うが好んで食べたいかというと・・・もう充分に楽しんだかも。。。
 堀川ごぼう。ごぼうだぁ~~!!ごぼの渋み、苦味がちゃんと出ている。意外と管理人にはお気に入りかもしれない。そもそもビターなチョコレートがあるように、苦味は甘味に合うのかもしれない。合うというか、その組み合わせの慣れのせいなのかもしれないが、とても面白く、美味しく頂いた。
 最後にやまのいも。・・・クリームと舌触りが明らかに他のと違う。なにが違うというと、そりゃもう粘り気が違う。芋の粘り気だ。普通のクリームでは絶対に味わえない舌触りだ。この舌触りというか食感というかは、とても面白い。ただ味はどうかというと、これは見事と賞賛を送ったほうがいいのだろうが、とてもしっかりとお芋の味が出ている。なので、お菓子として考えると癖があるので、これも好き嫌いがあるのではないだろうか。

 クリームを包む生地はすべてしっとりとしたタイプのものだった。どちらかというと香ばしいくカリッと生地を焼いているシュークリームが好きな管理人としては惜しいところだが、ともかくもこのシリーズは味こそ全てだ。
 季節によっては今回食べたものの他にも壬生菜・京たけのこ・丹波黒豆・賀茂なす・京とまと・万願寺とうがらし・鹿ケ谷かぼちゃ・紫ずきん・丹波ぐり、などもあるようなので、季節ごとの楽しみもある。

 ともかくもこのシリーズは味が面白い。
「いかに京野菜の素材を活かしたお菓子に仕上がっているか」
 機会があれば試してみると、とても面白いのではないだろうか。

(2008/12/26)

クレームデラクレームホームページ⇒http://www.cremedelacreme.co.jp/

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