豆餅(&黒豆大福&本よもぎ)

<豆餅(&黒豆大福&本よもぎ)>

<店舗名:出町ふたば>
<価格(税込み)豆餅/180円(&黒豆大福/210円&本よもぎ/160円)>

 

 今までも何度か通った道だが、その度に行列のできている店舗があった。なんだろう?覗いてみて、ああ、和菓子屋さんか。と思っては見たものの、行列に並ぶにはそれなりの目的が必要となる。その為、今までは購入とまではいかなかったのだが、後にその店が京都でも有名な老舗和菓子屋「出町ふたば」と知り、あれがそうなんだ、と納得。
 出町ふたばといえば、なんでも豆餅が有名なのだとか。
 目的を得た管理人は、ついに行列の最後尾に並んだ。

 購入したのは豆餅(写真左上)と、併せて黒豆大福(写真右上)と本よもぎ(写真下)。
 千両役者(?)の豆餅はトリと決めて、まずは本よもぎから。

 きなこをまぶしているので、その良い香りが漂う。早速一口。厚みがあり、弾力のある餅。中に入っているのは粒餡だった。
 なんだか普段であればもっと餡が欲しいような中身の量なのだが、お餅が美味しいのでこれはこれでありだな、と思えてしまう。よもぎの風味もほのかに広がり美味しい。

 続いて黒豆大福。見た目に黒豆の大粒が食欲をそそる。早速一口。よもぎ餅とは違い、柔らかなふっくらとした餅。中の餡はこちらも粒餡。
 ただ・・・どうも管理人は黒豆を好み過ぎるのか、その為の思い過ごしか、黒豆の風味の強さが他との調和を崩してしまっているような気がしてしまう。餅の豊かな食感は確かに感じる。けれど、風味という点においては黒豆の一人勝ちで、粒餡の存在がどうしても掻き消されてしまう。ああ、黒豆美味しい、という感想で終わってしまう。黒豆、恐るべし。

 さて、いざ名代豆餅。こちらも小粒な赤えんどうが表面にゴロゴロと散りばめられ、見た目に美味しそう。
 一口。餅の食感は黒豆大福と同じで、柔らかなふっくらとした餅。ただ中身の餡は漉し餡になっている。
 美味しい!なにがたまらないって、赤えんどうの食感。そしてこの程好いしょっぱさ。
 やや硬めの表皮が歯に心地よい抵抗となり、力を加えると潔く崩れる。この歯応え。そして、その崩れた豆を味わえば、唾液を誘う絶妙な塩気。この塩気は漉し餡の甘味を上手く引き立て、口の中で優しい味わいとなる。その優しさ故に2、3個簡単に食べてしまえそうな感じだ。これはもっと買っておけば良かったかなという後悔さえ生む。
 うん、美味しい。さすが千両役者。

 食べていて全体的に思ったのはお餅の美味しさ。残念ながら馬鹿舌の管理人なので、どこかどう他の餅と違うのかという説明はできないのだが、しっかりとした弾力、柔らかさを持ちつつもとてもあっさりとしていて重くない、といった感じだろうか。だから結構量もいけてしまいそうだ。
 それにしても、やはり豆餅。食感といい、風味といい、とてもバランスが良いように思えた。さすが行列を生み出す魅力を持った一品だ。

(2010/02/07)

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