<阿闍梨餅>
<店舗名:満月>
<価格(1個)105円>
そもそも阿闍梨とはどういう意味だろう。なんだか偉いお坊様というほわーんというイメージはあるのだが。
国語辞書「大辞泉」によれば、阿闍梨とはサンスクリットの音写で、意味としては「教授・軌範・正行」などと訳すとのこと。また「密教で、修行を完了し、伝法灌頂(でんぽうかんじょう)を受けた僧。また、伝法灌頂の職位を受けた、天台宗・真言宗の僧」とのこと。
うーん、やっぱりほわーんと偉いお坊様のイメージはそのまま。
で、今回紹介する阿闍梨餅は比叡山の千日回峰行の阿闍梨がかぶる網代笠を模した為にこの名が付けられたという。
今更紹介などおこがましい程有名なお菓子だが、食べる者に一体どんな教授、軌範を示してくれるのだろうか。
見た目は網代笠・・・の様でもあり、店舗名の満月の様でもあり。
封を開けると、餅米をベースに氷砂糖や卵等を練り合わせて焼き上げたという生地の香ばしい香りが漂う。
頂く。
うーん、やっぱり阿闍梨餅のいいところは、生地のしっとり、且つもっちり感。特にこのもっちり感こそ阿闍梨餅の特徴だろう。
もっちりの食感の中で出会う粒餡は少々甘めような気がするが、それでも口内で生地と馴染むことによって全体的に程よい甘さとなって噛めば噛むほどに風味を広げる。
うん、間違いなく美味しい。
京銘菓の定番といって過言ではない阿闍梨餅。その存在は間違いない。お土産としても無難で外れなしと思われる。
まさに観光都市京都の銘菓の軌範となる王道を行くとでもいえるだろうか。
(2012/05/08)