京おんな

<京おんな>

<店舗名:吉水園>
<価格(17ヶ入)730円>

 

 京菓子の中には見た目に鮮やかなお菓子は色々あるが、最も色彩という点に拘っているように見受けられるお菓子は、この「京おんな」というお菓子ではないだろうか。大概のお菓子は色彩と共に形状も様々に意匠されているが、この「京おんな」というお菓子の形状は全て同じ。見た目の変化はまさに色だけなので、余計に色彩というものが強調されている。

 蓋を開けるとなんとも鮮やか。鮮やか過ぎて、人によっては少々食欲を減じる恐れはあるかもしれないが、それはそれ。
では、とりあえず頂いてみる。
 香りは特にない。一粒を取って口に入れてみる。ああ、この外側の色彩を帯びた砂糖のシャリシャリという食感は単純に好ましい。中の餡はゆるくねっとりとした感じ。
 さて、肝心の味はというと、色によって異なる味の餡が使用されている。

 【色】餡の種類

 【桃色】生姜
 【緑色】黒砂糖
 【紅色】梅肉
 【山吹色】味噌
 【白色】白餡
 【小豆色】小豆餡
 【水色】柚子
 【挽茶色】挽茶餡
 【紫色】紫蘇

 個人的に最もインパクトが強かったのは、桃色の生姜餡だろうか。色と味がどうもミスマッチ。どうして桃色を生姜にしたのだろうという謎がまた面白い。
 種類が多いので総括して語ってしまえば、風味は様々も、逸脱したものはなく安定的な美味さを味わうことができた。

 見た目にも味わいにも、一箱で様々『お試し』ができる、そんなお得な気分になれるお菓子ともいえるだろう。
 見比べ、味比べ。故に食す一時に飽きはなし。
 また、比較を楽しむということは会話の優れたネタにもなるので、京都旅行の土産話と共にこのお菓子を囲めば、一層会話が弾むかもしれない。

(2012/08/30)

吉水園ホームページ⇒http://www.yoshimizuen.jp/

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