菜乾

<菜乾>

<店舗名:もりた>
<価格:(1袋)500円(税別)>

 

 食材を乾燥させるメリットは、
 ・栄養成分や風味の変化が少ない
 ・長期保存できる
 ・軽く携帯に便利
 などがあげられるようだ。
 なるほど、店頭でドライフルーツ等を見かけると通常の形態で販売しているものよりも面白味を感じてしまうのだが、ただ形態の面白味があるだけではなく、乾燥食材には実用的なメリットがあるようだ。
 そんな乾燥食材を作る技術にフリーズドライというものがある。その名の通り凍結した上で真空状態の中で水分を飛ばす技術だ。
 この技術は、様々な食材に応用されているが・・・今回紹介する商品では、なんと漬物までをもフリーズドライしてしまったようだ。
店頭で『菜乾』を見付けた瞬間・・・やはり「面白い」と思ってしまった。

 様々なお漬物の商品があるなかで、購入したのは九条ねぎ漬(写真左)と万願寺とうがらし漬(写真右)。我ながら癖のあるものを選んだと思うが、そんな癖ある味わいを想像しただけで・・・「美味そう」と口内に唾液が分泌された。
 まず食べ方としては、純粋に水に戻してお漬物として頂く方法がある。
 他には、乾燥状態であることを活かして様々な料理の薬味として活用する方法があるようだ。
 パスタ、チャーハン、サラダ、お茶漬け、そうめん、冷奴・・・
 ちなみに試してみたのが、お茶漬け。
 そして万願寺とうがらし漬ではおにぎりにもしてみた。
 うん、美味しい。美味しいのだが、やはり一番のおすすめの食べ方は・・・そのまんま、ポリポリと。

 まず九条ねぎ漬。
 見た目そのまんま、ねぎ。当然だけど。
 封を開けると、そのまんま、ねぎ。ほんと、当然だけど。
 一片を口に入れる。うーん、ねぎ!ねぎの風味と甘味。それと漬物だけに塩味も加わる。
 個人的な食べ方としては、まずは噛まない。舌の上でじっくりと唾液を含ませる。そうすると、上記した旨味がじんわりと広がっていく。その上で充分にねぎが唾液を含んだら、咀嚼を開始。ねぎの筋が水分を含んでシャキシャキとした歯ごたえを楽しむことができる。
 美味い。

 次に万願寺とうがらし漬。
 見た目は・・・干からびたとうがらし?まぁ、乾燥食材ですから。
 封を開けると・・・ああ、なんて例えればいいのだろう。青物っぽい香りを残しつつも、その後ろに微かな刺激物を隠した感じの香り。単純にいえば、食欲をそそる。
 一片を口に入れる。風味に九条ねぎ程の速効性はない。唾液を含み、咀嚼していくと瞬間的に味わいがさく裂する。さく裂、といっても強烈な辛味という訳ではない。舌に刺激を感じる様なことはないので、辛味はむしろ控えめか。万願寺とうがらしの風味と辛味、塩味が広がる。
 九条ねぎ漬とは異なり、個人的に万願寺とうがらしは最初から咀嚼していきたい。粉々に砕いた後に、水分を含み香る風味を楽しむのが良い。
 うん、美味い。

 製造元のホームページでは、
 『必要な時に水ですぐに戻せるので、海外長期滞在や海外旅行に大人気です』
 と紹介されている。
 なるほど、長期保存と携帯に便利という利点がここに活かされている訳だ。
 携帯できるお漬物。
 日頃使いでも重宝するが、遠くにあって懐かしい味を恋しがる人とっては、使い勝手の良い一品なのかもしれない。

(2015/03/29)

もりたホームページ⇒http://www.oisiosu.jp/

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