西湖

<西湖>

<店舗名:紫野和久傳>
<価格(税込):1313円(5個入り紙箱)>

 

 皆様、暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
 こんな暑い日にはどうしてもクーラーに頼りがちで、返って寒さを覚えることもあり、過ぎれば冷房病なんてものにもかかる恐れがある。また、どうしても冷たいものを口に入れたい時期。けれど、それも過ぎればお腹を下してしまう恐れがある。
 なにごとも過ぎたるは害の元。
 そこへいくとこの一品は、程よい涼を与えてくれるかもしれない。

 紫野和久傳の西湖を購入してみた。写真の通り、見た目からして実に涼しい。そして包んでいたビニール袋を開けると、笹の香りがふんわりと漂った。その香りは爽やかであって、精神的な涼風を吹かす。
 では、早速頂く。同封されていた商品の説明書に従って冷蔵後で冷やした後、冷たくなった笹の包みを解くと、中にはのっぺりとした、滑らかな、琥珀とはいわないまでも透明度のあるものが現われた。見た目は羊羹に似てなくもないが、やはり違うものだ。その正体は、れんこんを使用したお菓子とのこと。
 両手で笹を持ち上げ、行儀も何も気にすることなく顔をを近付けて吸い上げ口に含んだ。まず涼味が広がる。そして和三盆の柔らかい甘味が広がる。噛んでみた。羊羹のようなねっとりとした感覚はないが、弾力がある。そう強いと言うほどの弾力ではなく、もちもちとした食感。どうやらこのもちもち感がれんこんを使用した特長のようだ。うん、弾力がありながら歯切れがよい。甘味もしつこくなく、それこそ滑らかに喉元を過ぎていった。
 正直、強烈なインパクトというものはない。いうなれば淡々としている。だが淡々としていながら程よい甘味といい、独特の食感といい、食後には名残惜しい確かな存在感を、今回であれば涼味と共に残していったように思う。うん、美味しい。

 その味わいもさることながら笹の包みなどを見ると、とても「涼味の演出に優れたお菓子」と思える。夏の贈り物などで最適な一品となるのではないだろうか。
 管理人もこの西湖を「涼味をお届けする」をコンセプトに、この夏の贈り物としてみた。

 

朱玉

<朱玉>

<店舗名:紫野和久傳(堺町店/季節限定)>
<価格(税込):840円>

 

 とりあえず西湖だけを買うつもりで紫野和久傳の堺町店を訪れたのだが、季節限定で販売していたイチジクのゼリーがあまりにも美味しそうなので衝動買いしてしまった。ので、ついでに掲載。
 管理人の写真の技術がまったくないので残念だが「朱玉」とはよくつけたネーミングで、透き通ったゼリーにイチジクの熟れた赤がとても綺麗な一品だ。
 早速頂く。まずはゼリーを一口。ゼリー自体はとても柔らかく滑らかで、含んだ途端ワインの香りが口から鼻に抜けた。甘みは薄く、そのままゴクゴクと飲んでしまえそうな感じだ。
 そしていよいよ<玉>たるイチジクを食べてみた。あんま~い!うんま~い!そもそも管理人はイチジクとは余り縁がなく、それこそ人生の中で数度しか食したことがないと思うのだが、こんなにも甘くて美味いものだったのかと再認識をさせられてしまった。これじゃアダムも思わず手を出す訳だ?それと管理人は小さな粒々の種の食感が好みで、イチジクにもそんな種があるものだから、もう最高。自然よ、グッジョブ。・・・と、こんなことを書いていたら、普通にイチジクだけを買えよ、と言われそうだが、それはそれ、これはこれ。
 ゼリーとすることでも最大限にイチジクの旨味を引き出しているのではないだろうか。職人さん、グッジョブ!
 美味しい。もっと食べたい。当分の間、夕食後にデザートとして毎日食べたい。

 お値段が若干高めなのが、まさに玉に瑕だが、この機会に味わえたことに感謝。
 もちろん、この一品でも程よい涼味を頂くことができた。

 同店別商品:福久梅鰯&貝柱生姜煮

(2008/07/28)

紫野和久傳ホームページ⇒http://www.wakuden.jp/

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