<老松&大栗>
<店舗:末廣屋>
<価格(税込み):老松(200g)/1000円・大栗(1個)/400円>
老松というと、京都でいえば以前管理人も「香果餅&栗しぼり」を紹介した老舗の京菓子店「老松」が有名だが、今回紹介するのは末廣屋のお菓子の名前。
その姿は名が表すように、まるで樹齢を重ねた松の皮の様。こんがりとした焦げ目が古色を表す。
では早速と一枚を手にとってみる。見た目に印象深い焦げ目から連想してしまうような香ばしさは特に無いが、餡子の香りが漂い食欲をそそる。
一口。香り同様、焦げ目から期待していたような表面のカリカリ感には残念ながら乏しく、食感はとても柔らかい。これは間違いなく餡子の食感。
味もこれまた餡子。ただ、砂糖をだいぶ抑えているのか、甘ったるさがまったくなく、どちらかというと小豆の風味がそのまま出ているような感じだ。なのでしつこさがまったくなく、軽く頂けてしまう。銘菓を捕まえてこういう表現はどうかと思うが、まるでスナック菓子のようにどんどん食べてしまえる。まさに、やめられない、止まらない状態。下手したら一気に一箱を開けてしまいそうなのを管理人は我慢しなければならなかったほどだ。いや、一気に食べるの勿体無いし。
簡単にいってしまえば、餡子を板状にして焼いているだけのお菓子。もちろん、そこには手間隙掛けた職人さんの技術があるのだが、敷居の高さを感じずに親しみやすいお菓子だ。
贈答品としてもよいのだろうが、個人的には自分で楽しみたい一品だと感じた。
で、管理人は上記の老松を目的に末廣屋を訪れたのだが、その店頭にて見るからに大きなお菓子を発見し、これはなんぞやと購入したのが、その名もズバリ「大栗」というお菓子。写真では比較対照がないので分かりずらいが、一般サイズのお饅頭よりも一回りから、それ以上に大きいと考えてもらえばいいと思う。まぁ、でかいのだ。
その姿は栗を模したユーモアさに溢れている。単純にこういう外見を見ると面白いと思ってしまう。
封を開けると、小麦の香ばしい香りが漂う。
大きな口を開けて、あんぐりと一口。まぁ、食感はおまんじゅうだ。皮は比較的に厚めだろうか。白餡に含まれる栗の欠片が食感に変化を与え、また栗の尻を模したケシの実のプチプチとした食感がちょっとしたアクセントになっていた。
中身の白餡は甘味がしっかりとしているといえるだろうか。なので混ざっている栗の欠片の存在感という意味では若干乏しく思えるが、中には欠片の他に丸ごと一個の栗が入っているので、これはしっかりと栗の風味をだしている。また、風味においても管理人の気を引いたのは、意外にもケシの実の存在。白餡の甘味がしっかりしている分だけ、ケシの実のしょっぱさが妙に美味しく感じられ、かつそのしょっぱさによってもう一度甘味を恋しくさせる役割を担っているように感じた。このバランスの良さが、管理人にはとても美味しく感じた。
とにかく、見た目通りに食べ応えのある一品だ。
またこの姿からも、贈答品としても喜ばれそうな感じだ。