<星づく夜/星に願いを>
<店舗名:亀屋清永>
<価格:262円(税込)《プチサイズ》>
和菓子界にカラフル戦争勃発か!?
なーんてセンセーショナル?な書き出しをしてみたが、なに、昔から色鮮やかな和菓子というのは実は多い。特に茶菓子と思われるが、茶の席を彩る季節感を表す為に、色合いにも様々な工夫がされている。よって羊羹だとか、饅頭などの印象から連想する和菓子の地味なイメージは、一部的なものでしかないのだが、それでも上記のような文言を書きたくなってしまうカラフルさ!写真左が『星づく夜』。右が『星に願いを』。正直、味云々はともかく、ビジュアル的なインパクトに惹かれて購入してみた。
まずは『星づく夜』。
写真では少々分かりにくいが、一部に小さく星を浮かべ、その周囲に金粉を散らして満天の星空を演出している。澄んだブルーに金箔の配色が実に美しい。
封を開けた時の香りは特にない。
では、一口頂いてみる。うん、食感は寒天。やや硬めの、しっかりとした歯切れ感?裂けるようでもなく、強い抵抗感を覚える程でもなく。咀嚼して砕いた寒天がコロコロと口の中で楽しい。
味はしっかりとした甘味もあるが、柑橘系のサッパリとした風味。原材料を見てみると、レモン果汁と、パッソアというリキュールを使っているようだ。で、パッソアとはなんぞと調べてみたら、パッションフルーツから作られたリキュールだそうだ。とにかく、サッパリとしたお味で、和菓子のイメージとはちょっと違う美味しさ。
次に『星に願いを』。――宝くじ・・・は、さておき。
願いを叶える為か『星づく夜』よりも象徴化された大きな星が印象的だ。そしてこの鮮やかなグリーンは何をイメージしているのだろう・・・夢の世界?なんか知らんが、そんなイメージかしらん、と思ってみたり。いや、本当になんとなく。
こちらも香りは特になし。
食べてみる。こちらも基本的には寒天のしっかりとした歯切れ感が楽しめる。が、こちらには道明寺が低部に敷かれているようで、道明寺の粒がほぐれだすと、その舌触りが非常に面白い。うん、この遊び心は、やはり夢の世界を演出しているのか?
そして味は、こちらはどうやら梅をベースにしているようだ。原材料を見ると、梅酒、梅ジャム、梅シロップ。まさに梅づくしで、しっかりとした甘味の中に、梅の馴染み深く、好ましい風味が漂っている。こちらもまた、美味しい。
カラフル戦争!とビジュアルを強調して始まってみたが、食べてみればそれぞれに工夫を凝らした美味しさがあった。
なお、今回紹介した『星づく夜』と『星に願いを』は夏季限定商品のようで・・・
まさに、真夏の夜の夢の如き和菓子。
それでは、また夏の日の楽しみとして。。。
同店別商品:清浄歓喜団